リフォームでかなうバリアフリーの家【Vol.3】

リフォームのポイント

2019年10月4日

老後の生活や高齢の親との同居などを考えたとき、気になってくるのが、住まいのバリアフリー化。バリアフリーは、かつては体の不自由な人が使いやすい設備を指していましたが、現在では、性別や世代を問わず、あらゆる人にとって使いやすい設備やデザインを意味しています。暮らす人全てが快適な生活を送ることのできるリフォームのヒントを、京都美術工芸大学建築学科の吉野剛特任教授に教えてもらいました。

【Vol.3】もしもを未然に防ぐバリアフリー3つの提案

安全な場所が一番危ないと心得る

平らだと思っていた廊下の数mmの段差でつまづいて転倒したり、いつも上り下りしている階段の段差を見誤って踏み外したり……。安全だと思っている箇所こそ一番危ないという意識で、細かな部分まで安全対策を講じてください。

夜間の転倒を防ぐ

住まいは24時間生活する空間。昼間だけではなく、夜のことも想定してリフォームに取り組んでください。たとえば、夜間のトイレ。高齢になるとトイレが近くなるため、寝室とトイレの距離を近付ける、トイレへとつながる廊下に自動点灯のセンサー照明をつけて転倒を防止するなどの工夫ができます。

ホテルの部屋が理想型!?

浴室やトイレが寝室から近く、寝ながら照明を操作できる、ホテルの一室のような空間は一つの理想型と言えます。また、高齢者が住まう家の場合、万が一のときに発見されやすいよう、生活の主体となる空間を奥まったところにしない間取りに変更するのも一案です。

新築から準備するバリアフリー
今すぐには必要ないけれど、いざというときにバリアフリーにも対応できる家を建てるには、リフォームがしやすいような工夫を施しましょう。
リフォームで手すりを取り付ける際には、壁をはがし下地を補強することも多いため、あらかじめ玄関や廊下、トイレなどに手すり用の下地を設けておきましょう。
介護が必要になった場合は、介助者が動けるスペースが必要になってきます。トイレの横に物置をつくる、脱衣所を広めにするなど、広さを確保できる可変スペースの設置も大切です。


教えてくれたのは

京都美術工芸大学
建築学科
吉野剛 特任教授

「快適な住まいは人それぞれ。自分たちにとって快適な家とはどういう形なのかを考え、リフォームで何を行いたいのか、しっかりと目的意識を持ってください。その思いを設計士や工務店に伝えましょう。経験豊富な工務店なら、思いを大切に汲み取り、希望の住まいをかなえてくれるでしょう。」

京都でかなえる家づくり表紙※画像は2023年度版の表紙です

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