サステナブルな家で暮らそう!【Vol.2】

家づくりのポイント

2022年5月27日

最近よく耳にする「サステナブル」。住宅建築の分野においても注目されているキーワードです。サステナブルな家とは? また、どのようにすればサステナブルな家づくりができるのか。京都工芸繊維大学准教授の木下昌大さんに教えてもらいました。

サステナブルとは
「持続可能な」という意味の英語。よりよい社会の実現を目指して国連サミットで掲げられた「持続可能な開発目標(※SDGs=エスディージーズ)」に基づき、さまざまな分野への取り組みが行われています。
※Sustainable Development Goals


エネルギー消費を減らし
健康で心地良く住み続けよう

自然エネルギーで快適に

昨今は在宅時間が増えたこともあり、自然の変化に向き合える生活空間の心地良さが見直されています。光や風などの自然エネルギーを活用するパッシブデザインを取り入れましょう。
例えば、窓の大きさや位置・ひさしの長さなどを調整する、南側に落葉樹を植えて夏は木陰を冬は日差しを取り入れる、庭や縁側を設置する、足元から高いところへ風が抜けるようにする、など。
このような、気候風土や敷地の形、太陽の角度などを計算した設計を取り入れます。エアコンを使わず過ごせる期間をいかに長くできるかがポイントです。

高断熱でエネルギー消費を減らす

気候の変化が大きい日本。エアコンに頼らなければならないときも、そのエネルギー消費を最小限にするような対策をしましょう。
大切なのは建物の断熱・気密性。設備面では断熱性能の高い外壁や屋根、複層ガラスのサッシなど高性能なものを採用すると良いでしょう。
また窓を直射日光の入らない北側に設けたり、大きくなくても光が入るよう配置するなど設計面でも工夫を。


省エネ・創エネを取り入れよう

省エネ性能の高い給湯器や照明などの設備機器、太陽光発電+蓄電池などの創エネ設備を取り入れると、光熱費などのランニングコストが下がり、環境負荷も抑えられます。
また、近年家庭用蓄電池の性能が上がっていて、災害時のライフラインとしても活用できると注目されています。ただし、初期投資が高い、経年劣化などの注意点も。
費用と将来的な効果とを併せて検討しましょう。

ワンポイントアドバイス
断熱・気密性と、自然の風通しや光を利用するパッシブデザインは、各家の状況に合わせ、バランスよく取り入れる。

教えてくれたのは

京都工芸繊維大学 工芸科学部
デザイン科学域 デザイン・建築学課程
准教授 木下昌大さん

持続可能な建築をテーマに研究・指導を行うとともに、一級建築士として公共施設や住宅等の建築を幅広く手掛ける。日本建築協会優秀建築2019、グッドデザイン賞2019、台北インターナショナルデザインアワード2019審査員特別賞等受賞歴も多数。

京都でかなえる家づくり表紙※画像は2023年度版の表紙です

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