間取りを変えるリフォーム【Vol.2】

リフォームのポイント

2020年4月17日

「もっとリビングが広ければ…」「子ども部屋がもう一つほしい!」など、ライフスタイルの変化とともに、心地良い住まいの姿は変わるもの。限られたスペースでも、既存の部屋をつなげたり分けたりと、間取りを変えれば使い勝手はぐんとアップ!
その具体例とポイントを、京都造形芸術大学環境デザイン学科の小野暁彦教授に教えてもらいました。

【Vol.2】知っておきたいリフォームのポイント

①緩やかにつながり分かれる間取り

「最近は、緩やかにつながりつつ分かれている間取りがトレンドです」。可変性のある間仕切りを設置することで、状況によって姿を変えるフレキシブルな空間になります。

②空間の無駄をなくす

「リフォームとは、ずばり無駄なスペースを減らしていくこと」。例えば開き戸を引き戸に変えるだけで、戸の稼動領域が少なくなり空間が有効に使えるようになります。

③効率よい生活動線を確保

生活動線とは、日常生活の中で人が行き来する動きを表したもの。「わが家の1日の行動を振り返ることで、効率の良い生活動線が確保できる家に変わります」

④構造に注意

柱や梁、耐力壁など、構造自体を変えることは基本的にできません。むしろ耐震補強することも。「命を守る構造性能が落ちないよう注意が必要です」

⑤水回りの移動を少なく&かためる

水回りを移動する場合、床下の配管を移したり延ばしたりする必要が。「位置変更を少なくしたり位置をかためれば、配管ロスが減って費用が下がります」


【Case3】店舗付き住宅から三世代住宅へ

各階に台所・浴室を。玄関は家族で共有

築120年の古い一軒家を、プライバシーを保ちながら三世代が過ごせる間取りに改修・改築。1階を祖母と両親、2階を息子家族が使えるように、キッチン・浴室を各階に設けています。階段のある玄関ホールが三世代のジャンクションスペースになり、空間を隔てつつ、つなげています。

教えてくれたのは

京都造形芸術大学
環境デザイン学科
小野暁彦教授

1989年京都大学工学部建築学科卒業後、篠原一男アトリエ、NYのABRFなどを経て独立。一級建築士。第28回住まいのリフォームコンクール優秀賞、第13回長野県建築文化賞リノベーション部門優秀賞。

「リフォームの方法は家の状態や住まい手の要望によって、千差万別。さまざまな情報に触れ、検討し、イメージを高めることをお薦めします。本書を見たり、素材や機器のショールームに足を運んだり…。実際にリフォームをした人に話を聞いてみるのもいいですね。設計者や工務店さんと打ち合わせをしながら、最も自分に合ったプランに近づけていってください。」

京都でかなえる家づくり表紙※画像は2023年度版の表紙です

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